2016年に、日本臨床工学技士会は「臨床工学技士のための バスキュラーアクセス日常管理指針」を
発行し、臨床工学技士にとって超音波エコー装置は身近な存在となっています。
現在、多くのエコーマニュアル本が市場に出ていますが、
春口先生の本は常に最新の情報を提供しています。
今回は、看護師と臨床工学技士向けの超音波エコーの入門書について解説します。
編著者紹介
春口 洋昭(はるぐち ひろあき)先生
飯田橋春口クリニック院長
飯田橋春口クリニックは外来でバスキュラーアクセスの管理と治療を行う専門クリニックです。
| 1985年 | 鹿児島大学医学部卒業 東京女子医科大学腎臓外科研修医 |
| 1986年 | 南大和病院 |
| 1988年 | 済生会川口病院 |
| 1990年 | 済生会栗橋病院 |
| 1992年 | 東京女子医科大学腎臓外科助手 |
| 2005年 | 東京女子医科大学腎臓外科准講師 |
| 2006年 | 飯田橋春口クリニック開業 東京女子医科大学腎臓外科非常勤講師 |
春口先生の編著書は全部で9冊あります。
代表編著書:『バスキュラーアクセス超音波テキスト』(2011年、医歯薬出版)
本書の概要

エコー触ったことない!

大丈夫です!
この本のコンセプトは、これまでエコーに触れた経験のないスタッフを対象にしています。
エコー装置の電源の入れ方から画面の見方、プローブの持ち方など基本的な内容から、
機能評価、形態評価、エコーガイド下穿刺まで、WEB動画が付属しています。
これによって、エコーの基本的な使い方から高度な技術までを学ぶことができます。
要所には画像やイラストが豊富に取り入れられており、内容が視覚的に理解しやすくなっています。
本の大きさはB5サイズより少し小さいです。
持ち運びに便利であり、エコーの学習を効果的に行うことができます。
本書の読み込みポイント
狭窄の見つけ方と評価法が詳しくのっている

狭窄を見つける?

バスキュラーアクセスの狭窄にはさまざまな形態があり、本書では代表例として内膜肥厚型・
弁膜様型など6パターン紹介されています。
また、狭窄がどの部位に好発するのか、観察方法などくわしく説明されています。
狭窄の評価法は、狭窄径が通常もちいられますが、本書では狭窄率やパルスドプラを用いた
血流速度による評価方法なども紹介されています。
一般的な狭窄径での評価にかんして測定方法のアドバイスや、
執筆者の知見での狭窄カットオフ値が、これから臨床で評価するのに参考になります。
押さえておきたい超音波エコーのルーチンエコー検査のポイントがわかる ~AVGのルーチンエコー検査についても~

エコーのルーチン検査は、各施設でマニュアルやルールが確立されていることが多いです!

本書では、看護師や臨床工学技士が初めてエコーを扱う場合を想定しています。
一般的なルーチン検査の全体像を説明し、ルーチンエコー検査の目的が何であるかを
明確に伝えています。
AVG(人工血管内シャント)のルーチンエコー検査についても、
AVG固有の留意点や機能評価、形態評価について、AVF(自己血管内シャント)との違いや、
グラフト素材による見え方など、多くのポイントが詳細に解説されています。
執筆者コラムが充実している
本書には随所でコラムが掲載されています。
以下は、6人の著名な先生が執筆したコラムのリストです。
コラムには、学会では聞くことのできない各先生の考え方や影響を受けた要因などが含まれています。
- プローブをとおしてみる患者さんの透析人生
- 症状とシャントの形態を結びつけエコーを撮ることの大切さ
- 理学的所見とエコー所見を組み合わせて検査の精度を上げる
- スタッフに支えられて徐々に取り入れたシャントエコー
- シャントエコーを用いたシャント管理で恩返しを
- 手探りで始めたシャントエコー
まとめ
この本には、初心者にむけたエコー操作から、中級者にむけたエコー業務の進め方について
くわしく記載されています。
明日からのシャントエコー業務に、すぐに役立つ一冊になっています。



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